これまで、いくつかTOEIC対策の記事を書かせていただきました。
【関連記事】TOEIC出題形式変更!内容から対策までを徹底解説!
【関連記事】僕がTOEIC900点の壁を越えた勉強法をまとめてみた
しかし…
『TOEICじゃ英語力なんて測れない。』
『TOEICなんて意味ない。』
『TOEICなんて必要ない。』
いろんなご指摘を頂くようになりました(汗
いわゆる”TOEIC不要論”です。
脳科学者、評論家として知られる茂木健一郎氏も熱く語ってます。
結論。 TOEICのスコア自体を目的とするような日本の一部の英語学習者の文化、それを参照する企業は、英語という言語の本質に全く触れていません。「TOEIC撲滅」くらいの強いことを言わないと、その脆弱性に気づいてくれないと私は考えています。
— 茂木健一郎 (@kenichiromogi) 2013, 10月 1
当たり前のことだが、nativeが書く英文がすべて面白いわけでも、内容が興味深いわけでもない。10年ぶりくらいにSurely You’re Joking, Mr. Feynmanを読んでいて、あまりの面白さに止められない。つまらない英文を読むのは時間の無駄だ。TOEIC撲滅。
— 茂木健一郎 (@kenichiromogi) 2012, 5月 22
TOEIC記事を書いてる身としては反論すべきかもしれませんが、『共感』できる部分があるのも事実です。
そこで今回は『TOEIC900点取得者が、TOEICが役立った場面、役立たずだった場面を振り返る』というテーマで”TOEIC不要論”を語ってみます!
TOEICが役立つ場面
就職活動、転職活動(+院試)
日系企業での就活に関しては、新卒、中途問わず有利になります。これは間違いない。
TOEIC900…いや、800後半あれば、普通の企業なら面接で『すごいねぇ』と言われます。
ただ、企業によって評価の仕方が異なる印象を抱きます。
以下の2パターンに分けてみました。
【英語力を評価】
海外展開している企業では、シンプルにTOEICハイスコアを『英語力』として求め、評価する場合が多いです。
少し古いですが、下記のサイトに、企業が社員に求めるスコアがまとまっています。
JTBの新卒採用では、2年目から海外勤務を希望する応募者にTOEIC750点を求めるという記事もあります。
【関連記事】株式会社ジェイティービー|就活サポート特集|TOEIC SQUARE
『就職ツール』としてのTOEICはまだまだ健在ですね!
ただ僕は新卒の時、『某外資系タバコメーカー』の技術系採用で…TOEICで足切りされましたけどね。
ちなみに、基準スコアは940点。院生当時890点の僕は応募すらできませんでした。キビシー!
また、僕の大学は院試の英語をTOEICスコアで代替できました。
100点満点に換算されるのですが、860点以上は満点扱いです。
正直、僕のための院試だと思いましたねw
【努力家という評価】
海外展開をしていない企業で、TOEICがどう評価されるか…
逆に言えば、英語力が求められない企業でTOEICをアピールしたい場合…
サークルで頑張りました、アルバイト頑張りました、と同じレベルで良いならアピールは可能でしょう。
とりあえず、
『うち、英語使わないけど…』
に対するディフェンスだけは考えておきましょうね。苦笑
昇進 or 会社からお金がもらえる
TOEIC公式サイトを見ると、TOEICを昇進、昇格の条件としている企業は結構あります。
【TOEIC法人向けサイト|企業・団体での活用事例|昇進・昇格の要件】
また、TOEICスコアに応じて報奨金を払う企業もあります。
僕が以前に勤めていた会社でも報奨金がありました!
- TOEIC受験費全額補助(年2回)
- 新たに700点を取得した場合:1万円
- 新たに800点を取得した場合:5万円
新たに( ^ω^ )
新たに……?( ^ω^ )
僕『あのぅ、(人事部)さん…僕TOEIC890点持ってるんですけど、報奨金もらえますかー?』
人事『新規のスコア取得者なので、対象外です!』
納得いかないw
実用英語のベースとして
『TOEICが英語力の指標となる』については反対です。
僕のハイスコアであるTOEIC910も、全く凄いとは思いません。
ただし、英文法と読解力、基礎的なリスニング力という面では、実用的な英語学習をする上での土台となると考えています。
僕も、本格的にビジネス英会話に手を出したのは900取ってからですが、ベースがあって良かったと実感しました。
英会話を学ぶにしろ、TOEIC900と600スタートでは、全然成長率が違いますよ。
英会話でモテる
ガチ。
これはガチ。
恥ずかしくない英会話力がある前提ですが…
英会話教室においてTOEIC900点は、場合によっては大正義になります。
もちろん外資系のキャリアウーマンが集まる上級クラスでは鼻で笑われますが…
日常会話クラスまでは十分通用します。
英会話には英語への感度が高い女子が集まります。
自然と、TOEICスコアの話にも繋がります。
わりとチヤホヤされます。
また、生徒じゃなく受付のお姉さんと1回だけ水族館デートに持ち込めたことがあります。
(結局イケメンガチムチ外人と結婚しましたが…可愛かったのに…)
明確な役立ち体験を1つ投下しておきました。笑
海外旅行
僕は、海外一人旅が好きで、アメリカ、カナダ、オーストラリアと英語圏には何回か行きました。
実生活でのシーンにおけるTOEICですが、ちょっと海外旅行に行く程度なら十分役立ちます。
空港、電車、ホテルマン…TOEICに出てくる単語ばかりですからね。
しかし、TOEICを実生活に役立てるには『ちょっとした海外旅行』程度まででしょうかね
TOEICが役立たずな場面
ネイティブとの会話
大学時代、オーストラリアに2回短期留学しました。パースとシドニーです。
初回はTOEIC550で特攻しました。
2回目はTOEIC840取った後です。
まぁキツいですよね。
オーストラリアの方言がキツイのもあるんですけど、やはりイントネーションやスラングなど、TOEICレベルでは太刀打ちできません。
あとはニュース番組です。
TOEICと同じ『綺麗な発音』で喋ってくれますが、スピードは段違いです。
ネイティブ相手にTOEICは全く通用しません。
“TOEICと実用性”については、もう少し詳しく後述します。
根本的に『実用レベル』ではない
2016年度よりTOEICの試験形式が変更されたといっても、基礎的なリスニングとリーディングのテストに変わりありません。
実際に英語圏で生活をする、英語でビジネスをするためには足りない部分が多すぎます。
そもそも実用性を求めるなら『TOEFL』を受ければ良い話ですし。
まとめ:TOEICの意義とは…
”実用的”にはほど遠いというのは紛れもない事実です。
ただ、個人的には『じゃあ無意味だ』という極論もあまり好きではありません。
TOEICの立ち位置としては、
『実用的な英語学習に向けた、ベースとなる基礎力作り』
と考えています。
この観点で見れば、作り込まれた良いテストだと思いますよ。
研究に携わる身としては、海外論文の読解という面でも非常に役立ちました。
そもそも就活にしろ、院試にしろ、『要求スコア』として提示されるのであれば、受験生がそれを活用しない理由はありません。
ガンガン受けて、どんどんハイスコアを取っていけば良いと思います。
問題は、TOEICを扱う側(企業や学校等)が、『TOEICが本来持つ価値』以上を求めてしまう場合です。
何にでもTOEICスコアを使えば良いわけではありません。
企業や学校というより国の問題だと思いますが、TOEICの特性を理解した上で、もう一度活用法を考えるべきだと思います。
僕たちも、何のためにTOEICを受けるのか…ちゃんと考えて勉強していきたいですね。
【英語の関連記事はコチラ】
コメント
こんにちは。前回のTOEICで860点で、900点にどうすれば届くかググったらこちらにたどり着きました。とても楽しいブログでした。またちょいちょい遊びに来させて頂きます(*^_^*)