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【おすすめマンガ】勉強になるのに超面白い学習漫画を厳選してみた【科学・社会・歴史・職業などのマンガまとめ】

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漫画好きの方、好きな漫画ジャンルってありますか?
僕は小学校の頃から漫画好きだったのですが、メジャーな漫画はあまり読んでいませんでした。
少年ジャンプに載っている有名漫画よりも、学研のひみつシリーズ歴史漫画、著名な方のエッセイコミックなど『知的欲求』を満たしてくれる漫画が大好きだったんです。
(ちなみにウチは親が厳しかったので、小学生時代の誕生日プレゼントはいつも図鑑…)

その気持ちは今でも変わらず、漫画の中から『発見』『知識』、新しい『価値観』が得られる漫画が大好きなんです。

そこで今回は、僕の知的好奇心を満たしてくれた、あるいは新しい価値観をあたえてくれた、面白いのに勉強になる漫画を、理系【自然・科学部門】の漫画、文系【社会・歴史部門】の漫画、そして番外編に分けて紹介していきます。
知識欲を満たしてくれる漫画から、職業の本質に迫れる漫画…教育ママでも許してくれる漫画があるかも!?
メジャーな漫画から、大人も楽しめる子供向け漫画まで、是非一度ご覧下さい!

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自然科学部門

【超おすすめ】もやしもん/石川雅之(13巻完結)

<生物> <中学生以上> <学問要素強め>

【あらすじ】

実家が種麹屋(味噌や醤油等の発酵必要なコウジカビの種菌)を営む沢木惣右衛門直保は、菌が肉眼で見える不思議な能力を持っていた。幼なじみの結城蛍とともにリア充キャンパスライフに憧れ上京するが、大学で待っていたのは菌に振り回される毎日!?
微生物学の権威である樹教授を初め、ドSだけど面倒見の良い博士の長谷川、クソ学生の美里と川浜など、ユニークなゼミ生に囲まれ成長していく直保。アニメ化も成功し、生活に欠かせない微生物学の意義を日本中に伝えた偉大なマンガ。

【おすすめポイント】

バイオ系修士卒の立場で言わせて頂くと、大人から子供まで読むべきですし、微生物に興味なくても非常に面白いマンガなので読むべきですし、読んだことがあってももう一度読むべきだと思いますし、読んでくださいお願いします。
13巻完結とライトに読めるものの、全巻に渡って微生物学の真髄を分かりやすく、そして深く面白く描く石川雅之のセンスに脱帽です。小学生にもおすすめしたいのですが、一部”大人な表現”も出てくるので中学生以上推奨としました。これを読んで農学部志望が一気に増えたという伝説も…?

バイオ難民の仲間が増えてうれしいれす(^p^)
全てのマンガで僕が最もおすすめしたい作品です。

【ひとこと】菌のデフォルメが可愛い!マンガとしても参考書としても良質。偉大なマンガです。

【超おすすめ】はらたく細胞/清水茜

<生物> <医学> <小学生以上> <学問要素強め>

【あらすじ】

新米の『赤血球』が道に迷い、侵入してきた肺炎球菌に襲われそうになった所を助けてくれたのは、免疫細胞『白血球』 だった。この2人が主人公、また赤血球はヒロイン的存在となっている。基本ストーリーは、肺炎球菌やスギ花粉など様々な異物が『敵』となり、抗原抗体反応等を『バトル』として描かれている。擬人化漫画でファンタジー要素が強いものの、免疫細胞の働きがわかりやすく、正しく描かれており、免疫学の基礎としても有能な素晴らしい漫画。

【おすすめポイント】

学術的な知識を学べつつ面白い漫画といえば『もやしもん』『はたらく細胞』がずば抜けています。擬人化といえばキャラの主張や萌え要素が強くなりすぎて残念になるパターンが多いですが、この2つは別格の面白さですね…。
キラーT細胞やマクロファージの機能など、免疫反応の基礎知識を網羅しているにも関わらず、ストーリーも素晴らしい!生命科学に明るくない人でも十分に楽しめる漫画ですが、栄養学や免疫学を少しかじった人なら細かい設定、表現に笑ってしまうでしょう。
この漫画を読めば免疫反応の基礎は十分理解できるので、以下の記事もより深くご理解頂けます。

学問的にも、純粋な漫画としても素晴らしい作品。もやしもんとはたらく細胞は『読むべき』漫画です。

【ひとこと】もやしもんよりSF要素が強めですね。個人的にはお嬢様系で可愛いマクロファージ(高い抗原殺傷能力を持つ)が好き!スピンオフのはたらく細菌シリーズもおすすめ!

【おすすめ】和算に恋した少女/中川真(3巻完結)

<数学> <小学生以上> <学問要素あり>

【あらすじ】

少女ながら和算家(和算:日本独自に発展した数学)として活動する米倉律が、算術を用いて事件を解決していく江戸を舞台とした和算ミステリー。幼い頃に失踪した父(米倉円)が残した難題を解くべく、律は独学で算術の実力を磨き上げた。
気が強い律は何かとトラブルに巻き込まれるものの、弟子兼お目付役の”うたた寝の旦那”深井転らとともに解決していく。算術とミステリーという異質の組み合わせだが、推理モノとしては突っ込みどころが多く、ストーリーに関してはターゲットの年齢層は低めか。とはいえキャラも十分魅力的。シンプルでライトに読める頭の体操系マンガ。

【おすすめポイント】

このマンガ、すごいです。

タイトルに惹かれて購入したのですが、読み始めてまもなく、主人公の律が円の面積の”概念”を語り始めて驚きました。
数学というより、あくまでも『算術』です。算術で事件を解決していくストーリーは、個人的には毎週人が死ぬ系の某ミステリーマンガよりも読み応えがありますし、テンポも良いです。解法が丁寧に解説されており、小学生でも『数学』に触れられる素晴らしいマンガです。
知識がなくても『頭を使う』ことで算術を理解する。親御さんはマジで1回確認した方が良いですよ。
難点はセリフが多いこと…小学生でも理解できますが、じっくり読まないと大人でも理解できません(震え声)

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【引用】和算に恋した少女(1巻)

公式を使わずに頭を使って問題を解く中学受験の算数に近いですね。脳の体操にも最適です。

【ひとこと】ストーリーは単純ですが『頭を使う』マンガです。頭を柔らかく!

科学漫画 サバイバルシリーズ

<理科全般> <小学生向け> <学問要素あり>

甥に読ませてもらったのですが、小学生向けとしては素晴らしい作品だと思います。元々は韓国の学習まんがで、国内で100万部を売り上げつつ、アジアを中心に世界中で発売されています。
紹介しているのは”実験対決”となっていますが、この”サバイバルシリーズ”では昆虫、火山、大気汚染など、科学トピックが網羅されています。ギャグを交えて子供にも読みやすく構成されており、理科が苦手な子供でも楽しめるでしょう。
日本のひみつシリーズ(学研)に近い位置付けですが、漫画としてのストーリーはこのサバイバルシリーズの方が上ですね。レベル的にはひみつシリーズが小学生低学年向け、サバイバルシリーズは高学年向けです。

宙のまにまに/柏原麻実(10巻完結)

<天文学> <小学生以上>

主人公の大八木朔が入学した高校で、幼なじみでウザ可愛い系元気女子の明野美星(1コ上)と再会し、天文部に入部させられ…
というあらすじだけ見れば王道学園マンガです。天文部を認めようとしない生徒会長も出てきて…これも王道!笑
読み始めはライトに読める普通の学園モノだと思いました。しかし、プロローグが落ち着き、徐々に天文部としての活動を本格化させていくと、どんどん面白くなってきます。星座の名前も沢山出てきますが、学問メインではなく、人間関係とストーリー構成で魅せながら天文学という学問の面白さを伝えていくマンガです。
知的好奇心という意味では満点のマンガですね。個人的には朔のお母様が好き。

銀の匙/荒川弘

<農学> <畜産> <小学生以上> <学問要素強め>

鋼の錬金術師の作者でおなじみ荒川弘の作品。発売当初は、すげー振り幅見せる漫画家だと思いましたが、作者の実家が酪農家で、農業高校出身と聞いて納得。
鋼の錬金術師ですでに分かっているように、絵のクオリティは抜群です。また、畜産の『実学』を学ぶ上で素晴らしい参考書にもなります。
夢を持たずに入学した主人公の八軒慎吾が、ユニークな同級生達に刺激を受けながら成長していくストーリーも必見。TPPなどのニューストピックも各所に扱われています。漫画、学問どちらの視点で見ても優秀な点は、もやしもんやはたらく細胞に通じますね。
農業高校を舞台に酪農の現場の様子が詳しく描かれていますが、僕の知人の酪農家は『この漫画に憧れてきた来た高卒が現場を知ってすぐ辞めちまった!』と…
それだけ面白い作品なのですが、あまりのめり込み過ぎないように…笑

釣りバカ日誌/やまさき十三&北見けんいち

<水産> <小学生以上>

僕が生まれる前から続いている長寿マンガ!釣りバカKindleで出てるんですw
小学生の頃は児童館の図書室で読み更けっていました。大人になってこのマンガを読んでみると、魚の知識がふんだんに詰め込まれていることに気づきます。『水産学』の視点で見ても非常に面白い。魚の図鑑をマンガ化したような作品ですよね。
長寿マンガになるには相応の理由がある。とりあえず一家に1セット揃えておいてもいいんじゃないですか?

動物のお医者さん/佐々木倫子(12巻完結)

<獣医学> <小学生以上>

名前の通り、大学の獣医学部が舞台です。札幌の設定ですが所々東大っぽい…。1987年に連載開始の漫画なので、絵もストーリーも古風な感じが否めませんが、獣医という少し重いテーマをコメディタッチで描いており、非常に読みやすい作品です。
宙のまにまにと同じように、学問的な要素は少なく、物語を通して獣医という仕事、獣医学という学問の魅力を伝えている漫画です。とはいえ『動物かわいい♡』で終わる漫画ではなく、妙にリアル、そしてシニカルな雰囲気がこの本の魅力でしょうか。コメディタッチですが、獣医という仕事の本質にも触れる事ができる良書です。

理系の人々/よしたに

<情報科学(IT)> <小学生以上>

『ぼく、オタリーマン。』でデビューしたよしたに氏の作品。個人的に彼のファン(テキストサイト管理人時代から)なので、ここで紹介させて頂きます。
オタリーマンと理系の人々は元システムエンジニアの作者の経験を基に描いたエッセイコミックです。ネガティブな描写が多いですが、キャッチーなタイトルとIT業界のリアルをコメディタッチで描き、大人気となりました。
『理系あるある』を綴っていますが、何しろ本人の経験がベースなので妙にリアルです。IT業界の闇など、オピニオントピックにもなる内容を扱っているにも関わらず、ライトに読めるので、是非一度読んで頂きたいマンガです。

ブルーサーマルー青凪大学体育会航空部ー/小沢かな

<機械工学> <小学生以上>

ここで紹介している漫画は『知識が詰め込まれている』『ストーリーを通して学問の面白さを伝えている』漫画に分かれていますが、ブルーサーマルは両者を兼ね備えています。
グライダーというマイナー競技を扱った王道の青春スポ根モノで非常に面白い漫画なのですが、機械工学を基にした航空機の基礎知識も各所に散りばめられています。物理学が苦手でも、専門知識を使わずにわかりやすく解説されているので、小学生でも十分理解できますよ。
主人公のつるたまはドジで元気だけど航空機に乗ると覚醒する王道の主人公っぽい性格ですが、家庭環境にコンプレックスを抱いていたり、王道かつリアルな人間模様も魅力的。
人気急上昇中のブルーサーマル!読んでおきましょう。

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社会科学部門

【超おすすめ】キングダム/原泰久

<世界史> <小学生以上> <グロ要素あり>

【あらすじ】

舞台は中国の春秋戦国時代。フィクションと史実を織り交ぜながら戦国の世を大きなスケールで描く長編漫画。
戦国孤児だった信と漂は、秦の田舎で下僕として働きながらも、剣の修行に明け暮れていた。偶然通りがかった大臣の目に止まった漂は仕官するも、その役割は瓜二つの秦王である嬴政(歴史上の始皇帝)の影武者だった。漂は刺客に狙われ瀕死の状態で信の下に戻ってくるが死亡。全てを託され、家を出た信は、辿り着いた先で漂そっくりの政と出会い…
戦国の世で下僕出身の主人公が頂点を目指していく大作。読者を虜にするストーリー展開が秀逸で、読み始めたら止まれない!素晴らしい歴史漫画。
公式ではないものの、キングダムのベースとなる史実を解説した書籍も発売されている。

【おすすめポイント】

僕は友人に勧められてこの漫画を最近読み始めたのですが、1巻読んで後悔しました。夢中になりすぎて止められません。絶対に後悔しないのでまとめ買い推奨。スケールの大きさ、画力、ストーリー展開、キャラクターの魅力、全てが満点です。

僕は中国史に詳しくないので、この漫画をきっかけに少し図書館に篭もりました笑

歴史モノの漫画ではドリフターズも素晴らしいですが、こちらはファンタジー色が強いので、今回のテーマではキングダムを推薦します。

この手の漫画は難しすぎて飽きてしまったり、フィクションに傾きすぎて陳腐になりがちですが、キングダムは別格!あらゆる世代に超おすすめの漫画です!

【ひとこと】名言も非常に多い漫画。個人的には王騎のイカれ具合が大好きです。

【超おすすめ】はだしのゲン/中沢啓治(10巻完結)

<日本現代史> <小学生以上> <グロ要素あり>

【あらすじ】

この漫画は作者の中沢啓治が幼少時代に経験した戦争体験がベースとなっている。いち被爆者のリアルが綴られている価値ある作品。
漫画の舞台は1945年の広島。反戦思想を持ち、『非国民』と揶揄される父の下で、主人公のゲンはたくましく生きていた。しかし、原爆投下によって父、姉、弟を亡くし、ゲンと母、そして幼い妹のみが残された(疎開中の兄弟を除く)。
新たな仲間との出会いや、被爆がもたらす家族や友人の死、差別など被爆者の苦悩がありのままに描かれている。痛々しい描写が多いにも関わらず、多くの小学校に所蔵されている希有な漫画。

【おすすめポイント】

グロテスクな描写も多く、モンスターペアレンツが小学校での閲覧禁止を求めたことも話題になったはだしのゲン。僕はブログに政治的な思想は極力書かないと決めていますが、この本に関しては『小学校に置くべき』と考えています。
僕が通っていた小学校の教室にも置いてあり、当時はグロテスクな表現よりも『戦争』と『被曝』のリアルを綴っている世界観に見入りました。漫画内には偏った表現も見られますが、偏向思想の押し付けではなく、当時の日本ではあれが『リアル』だったのだと思います。
ただ、内容が濃い分、純粋な子供は思いがけない受け取り方をするかもしれません。良い教育者(親)の適切な道徳教育の下で読ませてあげたい本です。

【ひとこと】おどりゃクソ森!クソコラも充実していますが、非常に『貴重』な漫画です。

現在官僚系もふ

【あらすじ】

主人公の平山茂夫は、三流大を出たものの鉛筆転がしが当たってしまい新人官僚に。不器用な性格ながら、入社後は持ち前の正義感で周囲から徐々に信頼されるようになる…

官僚らしくないキャラクターも多く登場しますが、登場する知識や業務などは現実と乖離しておらず、消費税などの金融知識に加え、時事問題も取り上げています。
設定自体は王道であるものの、コメディータッチの部分とシリアスな部分のバランスが絶妙で、どんどん読み進めてしまいます。国家公務員を目指す小・中学生でもストレスなく読める良作。

こちら葛飾区亀有公園前派出所/秋元治

<日本現代史> <小学生以上>

こち亀も200巻!そしてジャンプ連載40周年をへて完結!
この記録を超える漫画は現れないでしょう。少年ジャンプのレジェンドです。
マンネリと揶揄する人もいますがそれはナンセンス。社会情勢を漫画の中に逐一取り入れており、日本の40年分の歴史が全て詰め込まれている漫画です。政治経済、エンタメ、IT、ビジネス、法律…あらゆるトピックを扱う『こち亀』は現代社会を反映した学習漫画としても優れています。
僕の実家には100巻までは揃っていますが、それ以降はジャンプを立ち読みしたり、kindleで落としながら見ています。ちなみに一番好きなキャラは日暮熟睡男。
200巻も読めないって人は、約50巻で10年を辿れるので150巻、100巻、50巻と遡っていくのも面白いですよ。当時の日本を思い出して懐かしい気分になるでしょう。
日本現代史の資料としても貴重な書物です

美味しんぼ/花咲アキラ&雁屋哲

<食品> <大人向け>

こち亀と同様に長い歴史を持つ美味しんぼ。食品をテーマにしたマンガですが、ここではあえてメインテーマではない部分をご紹介します。
あえて大人向けとしたのは、作者の思想が色濃く反映されているマンガだからです。添加物や遺伝子組み換えに加えて、震災に関する問題など、食に関する話題に留まりません。
作者はこういったトピックを漫画に取り入れる前に、取材のために長期休載することでも有名です。マンガとは思えないほど濃い内容で1話を組み立てることもあります。もっと客観的な視点で語れれば説得力が増すと思うのですが、作者の偏向思想もこのマンガの醍醐味でしょうか。
ある程度の知識量と冷静な判断力を持つ方であれば、”知的好奇心”を刺激するという意味でも非常に興味深いマンガです。

日本人の知らない日本語/蛇蔵&海野凪子

<言語> <小学生以上>

ライトに読めるコミカルなマンガは、社会科学部門ではこれが最初ですねw
日本語学校で勉強する生徒たちに悪戦苦闘する日本語教師を描いたコミックエッセイ。主人公の日本語教師”なぎこ先生”は、原案を務める海野凪子本人です。
カタカナの発音に納得いかないアメリカ人や、時代劇ファンのスウェーデン人、日本映画に影響されヤーさん口調を使ってしまうフランスの貴婦人など、ユニークな登場人物が魅力的。とはいえ、日本語を文法の基礎から学んでいる彼らの質問は、日本人でも返答に困るものが沢山。『正しい日本語』もしっかり学べるおすすめエッセイコミックです!

透明なゆりかご~産婦人科医院看護師見習い日記~/沖田×華

<看護> <中学生以上>

一時期、スマホの広告にやたら出てきませんでしたか?僕はあれに引っかかった派です。ちなみに作者の読み方は”おきたばっか”。
看護学校の学生だった作者がバイトしていた産婦人科が舞台。彼女は淡々と業務をこなしていましたが、虐待や捨て子等、様々な事情を持つ親子に触れながら、産婦人科の『現実』を目の当たりにします。お世辞にも絵が上手いとは言えませんが、読ませるストーリー展開、そしてこの作品から伝わる問題提起は、多くの人の心に刺さると思います。
Amazonでも異例の高評価を得ている作品です。
異論が出るかもしれませんが、中高生こそ読むべきマンガではないでしょうか。

ギャラリーフェイク/細野不二彦(32巻完結)

<教養> <小学生以上>

主人公は贋作専門の画廊『ギャラリーフェイク』でオーナーを務める藤田玲司。彼は守銭奴の悪徳商人であるものの、芸術に関しては目利きから修復まで超一流。ある意味王道の『悪い主人公』です。
彼のホームはダーティな裏社会ですが、心の奥にあるのは美の追求。ブラック・ジャックの世界観とも重なるものがあります。
絵画の知識に関してはコアな内容も扱うものの、全体的には広浅な印象です。しかし、不思議と芸術に対する興味が湧いてくるのは、美術品を巡るストーリー展開が魅力的だから。その点はワインをテーマにした『神の雫』と近いですね。
芸術全体に対して教養が深い方が読めば、より楽しめるでしょう。

親なるもの 断崖/曽根富美子(2部完結)

<日本現代史> <中学生以上>

この漫画もスマホ広告で見たのがきっかけです。社会科学部門の漫画では、少し重めのテーマが続いてしまったので、この作品を選出するか迷いました。しかし、この漫画は選出せざるを得ません。
昭和初期、室蘭の遊郭を舞台にした作品です。第1部は少女達の遊郭での壮絶な毎日が、第2部では主人公が成人し、出産した後が舞台となっています。ストレートな言い方をすれば、昭和初期の『最下層』の人間の現実が突き刺さってくる衝撃的な作品です。
また、単なる歴史漫画ではなく、人間関係も力強く描かれており、無駄な表現が一切ありません。遊郭での男女の立場、他人より薄くて家族よりも濃い女達の繋がり…
1部を読んでしまえば、間違いなく2部も続けて読むでしょう。それほど引き込まれる作品です。

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番外編

ここでは知的好奇心を満たすもののファンタジー色が強い漫画や、上記カテゴリーに入れづらい漫画を紹介します!

【超オススメ】ダンジョン飯/九井 諒子

<食品> <小学生以上> <ファンタジー?>

【あらすじ】

主人公のライオス達はダンジョンの奥でドラゴンに挑むが、不覚にも仲間(妹)を飲み込まれてしまった!彼らはなんとか迷宮の外に逃れるも、所持金は付き、共に戦ったはずの仲間の手には辞表が…絶体絶命の中、残った3人で妹を助けに行くことに。空腹を満たすのは…モンスター!?
ありがちな設定に見えるが、モンスターを調理するという斬新な発想に基づいたストーリーが魅力。魔物食に詳しいドワーフ、センシを仲間に加え、一同はモンスターを”調理”しながら、ダンジョンの奥へ進んで行く。

【おすすめポイント】

もはや話題になりすぎてオススメするのも気が引けますが、面白すぎるのでしょうがない!初めてこのマンガを読んだときは、初めて『聖☆おにいさん』を見た時と同じゾクゾクを感じましたw
トリコのパクリか!?という先入観もありましたが、全く違うテイストです。ダンジョン飯ではファンタジーでありながら、魔物を調理する描写が妙にリアルで、本物のグルメマンガと見間違うほどです。

『次のダンジョン飯はなんだろう』

毎回楽しんで読める超オススメのマンガです。

【ひとこと】奇想天外なのに妙にリアルなダンジョン飯!楽しく読める今イチオシのマンガ!

山賊ダイアリー/岡本健太郎

<食品> <小学生以上>

狩猟免許を持つ作者自身の経験を描いており、カモやキジバト、ヤマウサギなどを実際に狩り、解体し、食べてきた作者ならではのリアルな描写が目を引きます。

狩猟や野生動物の調理に関して、専門知識を交えながらコミカルに描いています。『狩猟』という言葉とは裏腹に、非常に親近感を持てるマンガです。このマンガは、狩猟というアクティビティではなく『肉を食べるということは、動物の命を頂いているということ』を伝えることがテーマだと思います。
登場する動物はカモやイノシシだけではなく、カラス、マムシ、キツネにシギなど様々!

マムシの肉はクセがなく美味しいんです。

今回はシンプルに塩コショウで姿焼きにしてみせます。

サバイバル能力が上がるかも…

決してマネしないでください。/蛇蔵

<科学 <小学生以上> <学問要素あり>

まず最初に。

バカかよwww

イメージとしては、自然科学部門で紹介したサバイバルシリーズや学研のひみつシリーズの年齢層を上げた感じですが、全体的にバカなんです。
生物化学物理の専門用語が正しく解説されており、専門知識もキチンと伝えられています。自然科学部門に入れるべきかもしれませんが、ギャグ要素が強いため、番外編で紹介させて頂きました。そういった意味では、高校レベルの科学知識を扱っているにも関わらず、小学生でも楽しめるマンガですね。
ユニークなストーリ展開で科学が学べます。『知的好奇心』というこの記事のタイトルに最も適したマンガ。おすすめマンガです!!

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おわりに

単なる面白いマンガとは少し思考を変えて、僕のおすすめ漫画を紹介いたしました。文字通り『漫画から学ぶ』ことができる作品たちです。
今後も面白い漫画が出てきたらどんどん追記していきます。漫画を読んで賢く!は言い過ぎかもしれませんが、知的好奇心を刺激する良質な漫画も沢山あります。
たまには勉強の手を休めて、別の形で頭を刺激してみてはいかがでしょうか?

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