最近、市販のヨーグルトは大きく2つのパターンに分けられますね。
まずは、腸内環境や免疫力向上などの健康効果を目的としたヨーグルト。正式には機能性ヨーグルトと言います。
プロバイオティクスで歴史のある、明治乳業の『明治ブルガリアヨーグルト』や、免疫力向上をアピールしている『プロビオヨーグルトR-1』などが該当します。
そして、舌触りや濃厚さなど、味をアピールした嗜好性特化のヨーグルト。
森永乳業の『パルテノ(濃密ギリシャヨーグルト)』や小岩井乳業の『プレミアムクリームヨーグルトグルメファン』などですね。
最近は『高千穂牧場飲むヨーグルト』や岩手の『岩泉ヨーグルト』など、牧場自家製をアピールした商品も活気付いています。
そんで今回は、僕がずっと気になっていたヨーグルト…
パルテノ(濃密ギリシャヨーグルト)!!
(コーポレートサイトは【リンク:PARTHENO | パルテノ(濃密ギリシャヨーグルト)】へ!)
右がブルーベリーソース入りで、左がはちみつソース付きのプレーンヨーグルトです。
一度食べてみたかったんですけど、ついつい買い忘れちゃって。
ヨーグルトといえば『さっぱり』ってイメージが強いですけど、そんな中で『濃厚さ』を思い切りアピールしているこのヨーグルト…
食品メーカーの中の人、もといヨーグルトオタクが食レポから成分解析まで徹底的にレビューしていきます!!
パルテノプレーン(はちみつ付)
まずははちみつソースをかけないでひと口。
すくってみるとわかるけど、かなりの重みがあります。
乳成分を濃縮する製法(後述)を取っているので、ゼラチンで固めただけのハードヨーグルトと比べると、さすがに濃厚感が違いますね。
はちみつをかけるとこんな感じ。
…うまそう
僕は普段は機能性ヨーグルトしか食べないので、こういうデザート感溢れるヨーグルトは新鮮なんですよ!
パルテノ(ブルーベリーソース入)
さっさと食べちゃいたいところですが、その前にブルーベリーソースをご開封。
開けてみると、ぱっと見プレーンヨーグルトでした。うっすらと紫がかってるけど、よく見ないとわからないです。
ですが、すくってみると…
底から出てきた!
濃いめのパープルですが、ブルーベリー本来の色よりもちょっと薄い。
かなり甘めのソースでしたし、糖類などの他成分も影響してるのかな
パルテノには『ソース別添タイプ』と、ブルーベリーのような『ソース入りタイプ』があります。
別添で後からかけるのが、はちみつ、ラズベリー、カシスグラッセ、ブラッドオレンジの4種。
ソース入りが、ブルーベリー、キウイの2種です。もちろんプレーンもあるよ!
風味評価まとめ
※明治ブルガリアヨーグルトの各指標を3(目安)として評価しています。
はちみつの方はこんな感じです!
まず、何もかけない状態で食べたんですけど、僕は濃厚さを勘違いしてました。味じゃないんですね。
確かに乳成分が濃縮されている風味はありますが、味よりも舌触りや口の中に広がる感じがすごい。
スプーンですくって口に入れると、まるで体積が増えたかのように広がって『おぉ…!』ってなります。
個人的に食感はクリームチーズに近いと感じました。
かなり酸味は控えめ。プレーンヨーグルトにしては酸っぱさをほとんど感じませんでした。
プレーンは濃厚すぎて、僕は舌から離れない感じが少し苦手かも…。
ただ、はちみつソースをかけると食感が一変します!
なめらかさが一気に上がって、濃厚だけど舌をスルッと抜ける感じがとても良い!
パルテノはソースありきで考えた方が良いかもしれません。
ブルーベリーソースはこんな感じ。
ブルーベリーの甘みはもちろんですが、フルーツソースというのもあって*1、はちみつより酸味が強くなった印象。
ただ、元々のヨーグルトの酸味をかなり抑えているから、通常のヨーグルトよりはマイルドな酸味です。
はちみつ同様、濃厚なのに舌触りも良い感じ。ただ、さっぱり要素が入って濃厚感を1点下げました。
ブルーベリーの実はほとんど砕けて…というか、トロけてて、果実の食感はあまり感じられないですね。味を楽しむ感じかなぁ。
パルテノの原材料と乳酸菌
高級感があるのにヘルシー!
風味評価で『クリームチーズ』と形容しましたが、成分は全く異なります。
クリームチーズは乳脂肪がメインですが、こちらはヨーグルトなので乳たんぱくが高含有です。
100gあたりのカロリーで比較すると、クリームチーズが346kcal*2なのに対し、パルテノのプレーンヨーグルトは100kcalです。
コーポレートサイトのレシピにも書かれてますが、甘味無しのパルテノプレーンはサラダやバケットなど、クリームチーズの代替になるヘルシーな食材としても使えますね!!
水切り製法?
生乳の乳成分は無脂乳固形分が約8.3%で、乳脂肪が約3.5%です。
乳成分に関しては以下の記事に詳しく書いていますよ!
『牛乳、ヨーグルト、チーズの違い』を栄養と健康面から解説してみる
対して、パルテノプレーン(はちみつ添加前)の乳成分は、無脂乳固形分が14.4%で、乳脂肪が4.5%です。
無脂乳固形分は1.7倍、乳脂肪は1.3倍に濃縮されてますね。
脱脂粉乳でカサ増ししてるのかな?と思ったら、どうやら『水切り製法』によって乳成分の濃縮をしている様子。
ちなみに『ホエイ』って知ってます?乳清とも言いますね。
ヨーグルトを放置してると出てくる水分のことです。
引用:ヨーグルトの上澄み液「乳清(ホエイ)」でコットンパック : 食べ物で“美白”になれるスキンケア – NAVER まとめ
ヨーグルトは酸性ですが、ふつう酸性だと牛乳中の水分が分離するんですな。
パルテノの『水切り製法』では、このホエイを一部除去することによって、ヨーグルトの乳成分をそのまま濃縮しています。
脱脂粉乳などの素材に頼らない自然な濃縮ってわけですな!
脱脂粉乳も入れすぎると塩味が出てきたり、単純にミルクの風味を強めるだけじゃないですからねー…扱いが結構難しいのです。
食品メーカーの中の人視点では、こんな面倒くさい工程入れると人件費とか原価上がるだろうなーって思ってしまいます…
まぁ実際高い。
乳酸菌の種類はメジャーな2種類
さて、乳酸菌種ですが、パルテノでは
- S・サーモフィラス
- L・ブルガリカス(ブルガリア菌)
という2種の菌を使っています。
使っていますと言っても、この2種はヨーグルトの基本となる2種ですので、特別な菌は使ってないですね。
もちろん、ヨーグルトの基本的な健康効果は期待できますが、あくまでも嗜好性ヨーグルトなので、キーポイントは『味』でしょう。
食べてみて、濃厚じゃなく『濃密』って言っている意味がわかりましたね。
口に含めると、乳成分の密度の高さがこれでもか!ってくらい感じられます。
ご褒美が欲しい時の高級ヨーグルトとしては良いっすねー!
セレブ向けの食材としても使えます!
ちょっと贅沢したいヨーグルト好きの人向けですね!
濃密なヨーグルト。たまにはセレブに菌活なんてのも良いかもしれません!
それでは。
みるおか