『食べても太らないんです』
ダイエッターが今にもキレそうなセリフ…
でもガリガリ人間にとっては死活問題です!
僕が1番痩せてたのは社会人2年目、167cm 48kg…まぁガリガリですよ。
当時は服が好きで、いろんな服が着れる体型はお気に入りでした。
ただ困るのがスポーツ!体重が少ないと、ボディコンタクトがあるスポーツはとにかくツラい!
プロテインを飲んでも、運動後のメシでいくらおかわりしても体重が増えません…。
ガリガリだとマラソンが得意と勘違いされますが、スポーツマンでもない一般的なガリガリにスタミナは皆無です。
結局、大学生活では体重が全く増えませんでした…
- モリモリ食べれる人がうらやましい
- 一生懸命カロリーをとってるはずなのに体重が増えない
- すぐバテる
- 頼りない
- 力がない、重いものが持てない
- モテない
- 『細すぎてキモい』と言われる
とにかくコンプレックスでした。
『体重』というと、ダイエットや筋トレばかり話題になりますが、
『太りたい…とりあえず普通の体になりたい…』
というガリガリの悩みはなかなか理解されません。
細マッチョはモテると言いますが、アバラ丸見えのガリガリは論外です。
痩せるため、筋肉をつけるためのジムやフィットネスサービスは乱立中…
しかし、ガリガリがなんとか人並みになるためのサービスは見たことがありません。
そこで今回は、最低でBMI17まで落ちてしまった僕が、健康的に60kgまで増量した方法をまとめました。
太りたい…と悩んでいる方は是非ごらんください!
※当記事は筆者の実体験ベースで書いています。人によって適正な食事や運動、生活は異なります。あくまで『健康的に太れた1つの実例』としてご参考ください。
体重を増やした経緯
痩せすぎは寿命が短い!?
痩せは寿命が短い、小太りは長寿命…など、体重と寿命の関係については諸説あります。
一例として、イギリスの医学誌BMJ(the British Medical Journal)の論文から、喫煙&体重(BMI)と死亡リスクの関係を引用しました。
要約すると、
- BMIと死亡リスクの相関はU型のカーブとなる
- 喫煙者は死亡リスクが上がる
- 最も死亡リスクが低いのはBMI23前後
と報告されています。
サンプルの集め方によりデータは変わります。
しかし、体重と寿命について報告している論文の結果はどれも、
痩せすぎも太りすぎも良くない。
に収束します。
ストレスで体重が50kgを切ってしまった…
ガリガリを改善したいと思いつつ、何も行動を起こさなかった僕。
しかし、前職でトラブルが起きました。
ハードな仕事、競争、パワハラ上司…ストレスで食欲が皆無になりました。
食品メーカーで働いているにも関わらず、生きるために最低限の食事しか取らなくなります。
その結果、体重は48kgに…
BMI17.2…健康診断には『低体重注意』の文字が。
ストレスで過食になる人もいれば、僕のように拒食になる人もいます。
いずれにしても不健康極まりない!
結局、この会社からは転職したのですが、あの時の僕は本当にやつれていました。
転職で食欲が回復!増量チャレンジへ
新しい会社で働き始め、体調も良くなりました。
食欲、そして『おいしい食事』に対するモチベーションも復活!
しかし、体重はあいかわらず50kgを行ったり来たり…
『(いい加減このガリガリ体型をどうにかしたい…)』
しかし、ガリガリでジムに行くのも恥ずかしい…
そもそも筋肉もないのに体脂肪が10%を切っているようでは満足に筋トレも出来ません。
得意の水泳ではガリガリが進むだけ…
決心した僕は自ら『増量計画』を立ち上げました。
健康診断も異常無し!167cm48kgが半年で『平均体重』になった方法
ガリガリのみなさん…『一生懸命食べてるのに』って、それホント??
こんな体型でも、大学時代は体育会系の部活&文科系サークルとアクティブに動いた僕。
しっかり動くため、とにかく食べてウェイトを増やそうとしていました。
それでも太らなかったのは、大量に食べたのは一時的に過ぎなかったからです。
1日で最もボリュームがある食事は夕食ですよね。
僕はスポーツをした後に晩ゴハンを多く食べるだけで『一生懸命食べていた』と感じていたのです。
我々ガリガリは、基本的にお腹が空きません。
怠惰な学生は、休みの日は引きこもり、ゲームやネット…
『あ、そういえばメシ食ってないや。』
ということもしばしば。
試しに自分の摂取カロリーを洗い出すと、朝昼の摂取カロリーが低いことがわかりました。
夕食はボリュームのある食事でも、朝は抜き、昼は学食でソバなんて日も…
これでは十分なカロリーは取れません。
栄養バランスも悪く、代謝も活発に動きませんね。
『食欲の維持』こそが1番のポイント!
成人男性の基礎代謝(動かなくても消費するカロリー)は約1500kcal/日です。
そしてエネルギーの摂取推奨量は2200kcal/日程度…。
『食べれば太る』
結局はこれに収束します。
『食べても太れない』のがガリガリのはずですが、理論的には
- 吸収したカロリーが消費カロリーを上回る
- 摂取したカロリーをしっかり吸収する
が実現できれば必ず太ります。
僕が最初に考えたのは『ガリガリでも太れる食べ方』です。
自分の生活を振り返ってみると、やはり鍵となるのは食欲!そして吸収性の高い食事!
ここから、太るための食生活やレシピについて、丸1日いかに食欲を維持するかという視点とともに解説します。
朝・昼・晩『PFCバランス』を意識して食事の量を増やす。
朝:500kcal 以上/糖質、たんぱく質中心
昼:1000kcal 以上/たんぱく質中心
晩:1000kcal 以上/好きなもの+野菜
まずはこのレシピを基本スタイルとしました。
高タンパクの糖質制限ダイエットと勘違いされそうですが、糖質制限は全くしていません。
糖質制限の前に、日本人はそもそも炭水化物を取りすぎなのです。
コンビニにチャーハンと焼きそばの弁当が並ぶくらいですからね。
大切なのは適正摂取!
『適正な炭水化物量となるような糖質制限』を心がけました。
栄養学のきほんでは、適正なカロリーバランスは、
炭水化物:50〜65%
脂質:20〜30%
たんぱく質:13〜20%
(※重量ではなくカロリーベース)
です。
PFCバランスとも言われますね。
(Protein:タンパク質、Fat:脂肪、Carbohydrate:炭水化物)
脳の栄養源となる糖質は朝に。
具体的には加糖ヨーグルトやフルーツ、白米やパンなど…
特別な食材ではないですね。大切なのは食べ忘れないこと!
朝食を取らないと…
午前中なんとなく元気が出ない
→ あまり動かず、お腹も空かない
→ 昼食も控えめになる
→ 午後も疲れるような行動は控えてのんびりする
→ 夕食もそんなに食べず…以下ループ
というガリガリサイクルになってしまいます。
朝にしっかりカロリーを取る
→午前から活発に動ける
→ 活動的になることで、空腹になりやすい
→ 消費したカロリー+αを取れるような昼食
→ 活動的に…以下ループ
というサイクルが理想的ですね。
(『朝食食べたから昼はいいや』とならないようにしっかり動きましょう^^;)
昼食は低糖質・高タンパクの食事を!
昼食は栄養バランスを整えながらカロリー摂取する位置付けです。
そして夕食&飲み会は好きなものを好きなだけ(^p^)
ただし食物繊維は忘れずに取りましょう。
健康に太るためには『良い腸内環境』は必須!
ひたすら肉!米!牛乳!卵!でカロリーを取るだけではアウト!
しっかりと腸内環境を整えて、栄養を消化吸収しやすい腸作りを心がけましょう。
便秘は食欲を減退させますし、毒素が排出されず、体全体の調子が悪くなります。
下痢になると、水分や大切な栄養源を浪費します。それに腹痛で食欲どころではありませんよね。
朝食にはヨーグルトを加える。
夕食は何を食べても良いけど、食物繊維(野菜、海藻)は忘れない!
食生活に少しアクセントを加えるだけで『健康的に太る』ベースが出来上がります。
朝食レシピには『ヨーグルト&フルーツ』の組み合わせが最強!
ガリガリにとって朝食は鬼門!
それでも朝食は1日の調子を左右するたいせつな食事です。
いわゆる『胃が小さい』と形容されるガリガリにとって、3食の生活に胃腸を慣れさせることも大切です。
しかし、ガリガリはなぜか朝に弱い…
低血圧も多いガリガリにとって、起き抜けに食欲が出ないのも現実です。
では、朝でもしっかりと喉を通る食材とはなんでしょうか?
起き抜けで元気がないときは、『酸味』『塩味』『甘味』を意識した食材を使いましょう!
いずれも唾液の分泌を促し、食欲がわきやすい味覚です。
そして大事なのが『水分』です。
いくら味が良くても、朝は口内が乾燥していてドライな食べ物だと喉を通りません。
この点をよくケアできているのがヨーグルトとフルーツ!寝起きでもこれならさっぱり食べられます。
食欲と食材についてもう少し掘り下げてみましょう。
栄養バランスの調整に役立つ3つのヨーグルト
- 酸味があって食欲を促す
- 水分が豊富で喉を通りやすい
- バランスの良い栄養とカロリー
はい、全てを満たすのは『ヨーグルト』です。
朝食ととても相性の良いヨーグルトですが、僕は栄養バランスの調整に3つのヨーグルトを使いました。
以下がヨーグルト3種のカロリー比率を計算したグラフです。
まずは明治ブルガリアやビヒダスなど、普通のプレーンヨーグルト。
タンパク質と糖質をバランス良く摂取できます。
しかし、僕がオススメしたいのはギリシャヨーグルト2品。パルテノとダノン社のOIKOSです。
他の食材の栄養を補完する能力がとにかく高い!
パルテノはタンパク質のカロリー占有率が普通のプレーンヨーグルトの約2倍!
カロリーをしっかり摂りたいガリガリにはありがたいヨーグルトです。
対してOIKOSは脂肪ゼロのギリシャヨーグルトとして有名です。
なんとタンパク質由来のカロリーがエネルギーの70%を占めます。
似ているようで全く違うヨーグルト3種。
たとえば高糖質の食事と合わせるときはパルテノ、高脂質の食事と合わせるならOIKOSというように、他の食材のバランスを補うように使えます。
パルテノ+フルーツの組み合わせが最強!?
パルテノとフルーツは、朝食に特におすすめの組み合わせです。
上のグラフは、パルテノプレーンとバナナを100gずつ食べたときのカロリー比率です。
この比率…前の章で示した『適正なPFCカロリーバランス』にぴったり当てはまりますね!
低糖質&高タンパクのパルテノに、フルーツでビタミン&糖質をプラス!
甘味、酸味、水分と、食欲をそそる要素もバッチリです!
もう少しボリュームを増やすなら、納豆ごはん+卵焼き(卵2個)という組み合わせも良いですよ。
理想的なPFCバランスで800kcal近く摂取することができます。
こちらは塩分で食欲を促すレシピですね!
とにかく大切なのは朝食から無理なくカロリーを取ること。
しっかりと3食食べられるように体調を整えましょう。
また、完全栄養食で知られるCOMPもおすすめです!
手軽に栄養を取れる食事としてはパーフェクトですよ。
まだCOMPを知らない方は以下の記事をぜひご覧ください!
僕はとにかく、健康的にカロリーを取るためにオイコスとパルテノを隙あらば食べていました。
もちろん、これだけではなくバランスの良い普段の食事にプラスして。
ガチで太りたいならまとめ買い必須ですね!
『ささやかな運動』が食欲と消化吸収を増進する!
スポーツをするとお腹が空く→お腹いっぱい食べられる
…と思いがちですが、ホンモノの貧弱は激しく運動すると疲労で食欲が消えます。
動ける人はどんどん動いて、消費以上のカロリーを摂取し続けることで体重を増やせます。
しかし、ガリガリの我々は『ささやかな』運動から始めましょう。
インドアで寝っ転がってゲームとPCの前で動かず…
これではお腹は空きません。
しかし、運動すると疲れて食べずに寝てしまう…
それこそ、最初は『階段を使う』レベルでもかまいません。
繁華街に買い物に行く、あるいは『笑うだけ』でもカロリーは消費します。
自分の体力にあった適度な運動。
これが『食欲維持』の鍵です。
もう1つ大事なのが、食べた栄養をしっかりと消化すること。
摂取カロリーは『消化』されて初めて身になります。
運動する→空腹になる→栄養をとる→新陳代謝を活発にする
このサイクルを意識していけば、いつのまにかモリモリ食べる『胃の大きい』人に変化します。
そうなれば自然と体重は増えていきますよ。
おわりに:『平均体重』になってよかったこと
僕は結局48kgが1ヶ月で55kgになり、半年後は60kgになりました。
BMIは21.5!超適正体重です!
僕はそれから数年間60kg±2kgを維持しています。
急に体重が増えましたが、健康診断は異常なし。
ただ『低体重注意』の文字が消えただけでした。
太れてからというもの…
- 寝起きが改善された
- 風邪を引きにくくなった
- 体全体に肉がついたので、座ったりうつぶせになった時に骨がゴリついて痛む現象が消えた
- 常に荷重がかかるので、自然と筋肉もついた
- 疲れにくくなり、筋トレやスポーツも捗るようになった
マジで良いことしかなかったです。
ただ、あくまでもこれは適正体重で止めたから。肥満になっては元も子もありません。
これからも体重をキープし、筋肉をもっとつけていきたいですね!
『太れない』という理解されない悩み…
そのコンプレックスを解消した1つの例として、この記事が参考になれば幸いです。